旧システムからHRMOS給与へデータ移行を実施する方法についてご説明します。
データ移行は、年税額計算を行うために必要な計算データが旧システムにある場合に行います。
目次
前提条件
- 旧システムから移行したい当年分の給与(1ヶ月ごと)と賞与(支給ごと)のデータ*が準備されていること
- 上記において「インポート用にご準備いただく項目」のデータがCSV(UTF-8)で用意されていること
- 項目名に合計が付く項目は直接インポートできません。
- 移行用のシンプルな設定の給与計算グループを作成することで移行作業を行う場合は<移行用のシンプルな設定の給与計算グループを作成する場合>を参照ください。
| 項目名 | 詳細 | インポート用にご準備いただく項目 |
|---|---|---|
| 課税支給合計 | 支給項目のうち給与として所得税課税されるもの |
準備する各項目値の合計が課税支給合計になるようにする <移行用のシンプルな設定の給与計算グループを作成する場合> 予め課税支給合計=「課税支給計」となるような1項目を作成・準備する |
| 所得税 | 源泉所得税(毎月の給与や各回の賞与で徴収されている所得税)にあたるもの | 当年の所得税にあたる1項目を準備する。 |
| 社会保険料合計 | 健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料等の会社が控除する社会保険料にあたるもの |
準備する各項目値(健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料など)の合計が社会保険料合計になるようにする <移行用のシンプルな設定の給与計算グループを作成する場合> 健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料=「社会保険料計」となるようにする あるいは 予め社会保険料合計=「社会保険料計」となるような1項目を作成・準備する。 |
| 小規模企業共済掛金合計 |
社会保険料合計のうち小規模企業共済等掛金に該当するもの (必要な場合に設定) |
準備する各項目値の合計が小規模企業共済等掛金合計になるようにする <移行用のシンプルな設定の給与計算グループを作成する場合> 予め小規模企業共済等掛金合計=「小規模企業共済等掛金計」となるような1項目を作成・準備する |
*上記以外の項目が含まれていても、また項目や社員コードの順序は問いません。
*年税額計算に必要な項目のみを登録します。勤怠等のデータは通常登録しません。
手順
1.社員情報の給与計算グループの登録
- HRMOS給与の社員のメニューより給与計算グループを登録します。給与計算グループで割り当てルールを登録した場合は、割り当てルールによる給与計算グループ登録でも構いません。
- 給与計算グループの給与形態はHRMOS COREに登録されている給与形態(月給・日給・時給)と合致している必要があります。
2.給与の移行作業
- 給与計算を1月支給給与から行います。
- 計算は給与計算グループ毎に通常の給与計算で行います。
- データはファイル(CSV)で取り込みします。システムで自動算出されるインポート不可の合計額以外をお取込みいただきます(システムで自動算出される合計額が年税額計算には利用されます。)。
- 取り込み時には必要な項目だけをマッピングさせて取り込みを行ってください。
- 複数の給与計算グループがある場合は複数の給与計算グループで同様に取り込みを行います。
- 補足:シンプルな給与計算グループで移行作業を行う場合は、次の項目の取り込みを行ってください。
- 「課税支給計」(「非課税支給計」などは任意。設定済みで取り込みが必要な場合)
- 「社会保険料計」 もしくは 「健康保険料」、「介護保険料」、「厚生年金保険料」、「雇用保険料」
- 必要な場合は「小規模企業共済掛金等計」(社会保険料計で登録する場合、その中に、小規模企業共済掛金等計は入れないでください)
- 「所得税」(「その他控除計(社保・所得税以外)」もしくは「住民税」とそれ以外の「その他控除計(社保・住民・所得税以外)などは任意。設定済みで取り込みが必要な場合)
- 計算は給与計算グループ毎に通常の給与計算で行います。
- 計算結果をエクスポートや支給控除一覧表で確認します。
- 課税合計額、所得税、社会保険料合計、小規模企業共済掛金合計は必ず一致させてください。
- 問題無ければ各給与計算グループで給与計算を締めます(確定します)。
- 移行したい月の給与計算まで上記を繰り返します。
3.賞与の移行作業
- 賞与計算を1月支給分以降で行います。
- 計算は賞与支給毎に通常の賞与計算で行います。システムで自動算出されるインポート不可の合計額以外をお取込みいただきます(システムで自動算出される合計額が年税額計算には利用されます)。
- 取り込み時には必要な項目だけをマッピングさせて取り込みを行ってください。
- 計算結果をエクスポートや支給控除一覧表で確認します。
- 課税合計額、所得税、社会保険料合計、小規模企業共済掛金合計は必ず一致させてください。
- 問題無ければ賞与計算を締めます(確定します)
- 移行したい賞与計算まで上記を繰り返します。
結果
年税額計算に必要項目の金額がHRMOS給与に登録されます。
賃金台帳などで個人等の年間累計額に間違いがないかご確認いただくとより安心です。
・補足:給与支払事務所や特別徴収義務者の設定、適用事業所の設定とそれらの個人への紐づけ(HRMOS COREでの登録)が終了しない場合はそれらに関する検証は開始できません。また、紐づけなしの給与・賞与データは年税額計算以外の月額変更届や算定基礎届、労働保険の年度更新の賃金算定など過去の加入状況も必要な作業や市区町村の情報が必要な住民税FBデータの出力は検証ができませんので、並行検証で検証を実施ください。
手順の補足・設定項目一覧
インポート可能・不可能項目
| インポート可能 |
・HRMOS給与でご自身で設定した勤怠項目、支給項目、控除項目(当初より設定済みのものも含む) ・社会保険料事業主負担>健康保険料事業主負担、介護保険料事業主負担、厚生年金保険料事業主負担、子ども・子育て拠出金、労災保険料、一般拠出金、雇用保険料事業主負担 ・社会保険計算情報>社保対象通勤費、雇保対象通勤費(離職票) ・年末調整還付・徴収額(※1) ・備考>お知らせ欄 (※2) |
| インポート不可 |
・支給合計>課税支給合計額、非課税支給合計額、支給合計額 ・控除合計>社会保険料合計、その他控除合計、控除額合計 ・集計>差引支給額、現金支給額、銀行振込額1~4 ・累計>課税支給額年間累計、社会保険料年間累計、所得税年間累計 ・社会保険計算情報>社保対象賃金(通貨)(現物)、労災対象賃金、雇保対象賃金 ・所得税計算情報(課税対象額)、定額減税額 ・単価(支給基礎単価(時間)など) ・所定(1日の所定労働時間など) ・個人情報(戸籍氏名、生年月日) ・社会保険基本情報(適用事業所、免除など) ・健康保険(加入区分など) ・厚生年金保険(加入区分など) ・労働保険(加入区分など) ・所得税情報(税区分、税扶養人数、給与支払事務所) |
※1 こちらのインポート方法により、別途還付・徴収金のCSVをご準備いただきインポートください。最新で計算中のデータにのみインポートすることができます
※2 インポート不可の項目で記録に残しておきたい場合にはお知らせ欄をご活用ください
移行作業でのポイント
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 複数給与計算グループでもインポートデータは1つで可能 | その給与計算グループの対象でない人のデータを含んだデータの場合、その給与計算グループにいない人の分はインポートされませんが、インポート作業は可能です(この場合、エラー表記され、その給与計算グループにいない人分はインポートされません旨が表記されます)。 |
| 複数ファイルをインポートする場合は勤怠→金額の順で行う | 給与計算グループで計算式設定している場合などはインポート時に勤怠設定で自動計算されるため勤怠→金額の順でインポートください。 |
| 誤って時間、金額が入力される場合は0や0:00をインポートする | HRMOS COREに社員情報の事前登録がある場合や計算式設定がある場合は給与計算が自動的になされるため、不要な項目は0や0:00を強制的にインポートしてください。 |
| 旧システムの項目とHRMOS給与の設定項目が異なる時は事前準備をしておく | 計算値を合計で入れるための集計値を準備する、新旧の項目読み替え表を作成する、検証しやすいように合計額を算出しておくなど事前の準備をしてください。 |
年税額計算に関わる項目以外に移行作業を行いたい時
次の目的に応じ、詳細を確認し移行業を行ってください。
| 年税額計算に関わる項目以外の旧システムからの移行における目的 | 詳細 |
|---|---|
| 支給・控除が同じか漏れなくチェックしたいとき |
支給:課税支給合計、非課税支給合計、支給合計 控除:所得税、住民税、社会保険料合計、小規模共済掛金合計、その他控除額合計、控除額合計 差引支給額 が合うように設定することをおすすめします。※太字は年末調整のために必須 |
| 振込先・元の登録が複数あり、移行期間中もその記録を残したいとき |
事前に振込元・振込先の指定や定額口座への入金指定を行ってください。差引支給額を各振込先や現金支給に振り分けて登録することができません。 差引支給額、現金支給額、銀行振込額1~4が合うように設定ください。 |
| 住民税のデータを予め市区町村別で確認したいとき |
住民税の納税はFBデータなどで出力できますが、各月の給与計算前・計算中にその年度の支払先である市区町村と住民税額が各人に登録されている必要があります。 移行期間中に住民税の市区町村登録を行い出力確認ください。 |
| 月額変更届や算定基礎届、賞与支払届の社会保険料の報酬、労働保険料のの年度更新に使用する金額を合わせたい場合 |
社会保険料の報酬を合わせたいときは項目設定>支給>社会保険の計算対象として設定した項目の金額の合計額が合う必要があります。 労働保険料は項目設定>支給>労働保険の対象として設定した項目の金額の合計額が合う必要があります。 なお、届出に金額を使用する場合は、適用事業所の登録が行われており、給与・賞与計算時に各保険加入状況があった状態で計算されている必要があります。 |
| 社会保険料や労働保険の事業主負担の記録を残したい | 額面でのインポートが可能です。 |
補足・ヒント
過去データの登録における注意点・方法
- 移行作業は給与計算グループや賞与計算を作成して行いますが、給与計算グループには次の制約があります。
- 1度計算開始したグループでは開始年月より前の年月での計算・数値の登録はできません。
-
2022年より前の給与計算の動作保証は負いかねます。また、例えば定額減税など累計される金額を元にした所得税計算への対応が難しくお薦めしていません。
※上記のため、HRMOS給与は過去分から順に登録することを原則としています。また、過去分の給与計算で法律に準拠した所得税計算などを行う場合は、その期間と同期間のHRMOS COREの給与計算に係る人事データ登録も必要となるため、移行作業でない方法は推奨しかねます(HRMOS COREの人事データは最初に登録した履歴より前の日付の履歴登録がある場合は手作業のみの登録なります)。
- 後でどうしても過去データを登録したい場合は、現在使用している給与計算グループとは別に現在お使いの給与計算グループをコピーする等して過去用の給与計算グループを作成していただき、過去分を作成したい該当者を一時的にその給与計算グループに所属させるなどして、現在使用している給与計算グループと重複しない期間で移行作業を実施してください。